はっちグランド トリックスター調整録

望月です。

先日行われたはっちグランドfinalに出場しました。

1日目5-2でオポ耐えて上がり、2日目1-2で沈没し、全体23位で終わることとなりました。

2日目に進出できたことはとても嬉しかった一方、あと少しで決勝トナメにたどり着けそうだったので正直めちゃくちゃ悔しいです。

 

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さまざまな構造上の欠陥を抱えたトリックスターというテーマで、今回が最初で最後となるはっちグランドに出場することに対してかなり迷いはありました。ただ他に知見の深いテーマもなく調整時間も限られることから、手に馴染んだ山を持っていこうと決めた次第です。

サイコロは2日通して2-8と振るわなかったものの、構築時に先攻依存をしないプランを徹底したおかげでどうにか耐えてDay2まで進出することができました。

しばらくトリックスターは休眠の予定ですが、今後のため構築とゲームプランを整理しておこうと思います。

 

<Day1>

サンドラ 後○×○

オルター 後○○

未界域 後○×○

オルター 後○○

HERO 先×○×

閃刀姫 先××

転生 後×○○

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◎ゲームプラン

今大会の分布について、転生/サンドラ/オルター/閃刀/オルフェ/未界域(ハンデスorオーム)/ペンデュラム系 といった面々が多いものと仮定して構築を行いました。

前環境で蔓延っていたドラゴンリンクはとにかく展開が爆速なため試合時間が短くなる傾向が見られましたが、現環境でドラリンに入れ替わる形で登場した未界域系統のデッキは、その性質上試合時間が長引きます。

(はっちグランド公式から、ババ抜きはサイコロを振って行う方法が推奨されたことも影響しています🎲)

展開系以外のデッキはそもそも40分では収まらないロングゲームになることも多く、仮に1本目を落としたとしても、ターンスキップ性能の高いカードを大量に投入することで、トリックスター特有の短期ライフカット性能、特にマンジュシカやリリーベルによる強引なダメージからETEDの絡む逆ストへ繋げるプランが実用に耐えうるものと判断しました。

このプランは神罠を使いづらくさせるデメリットを有していますが、サンドラが環境にいるためメインに投入した大捕り物をノーコスト罠として再利用できること、通告のライフコストは環境テーマのモンスターが有する打点よりも大体低いためギリギリETでも投入できることからある程度は許容されます。

 

・ボーダー/ドロバ/ロンギヌス/アトラクター/次元障壁/威嚇する咆哮

特定の相手およびシチュエーションに対して、実質的なターンスキップを実現するカードです。

このうちボーダーとドロバについては、未界域とサンドラの増加を見越してメインからフル投入する形となりました。ドロバはどの相手に撃っても-1アドですが、返しでライフを取り切るか罠をベタ伏せすることでテンポアドを補填することが可能になります。

・精神操作

こちらも今回はメインから3積みです。

未界域ワンキル以外の対面においては、ゲーム中に少なからずやり取りの場面があります。現在のトリックスターには環境の中心にいる超雷神、サンライトウルフ、閃刀リンクをギミックで超える方法がほとんどなく、未然にボーダー神罠で防ぐだけというのはあまりにも先攻依存の考え方であると判断しました。

スケゴと大捕り物は後引きで能動的に相手のモンスターに触りに行ける伏せですが、環境に罠ビが増えたことによりそれ以外のテーマがメインからサイク系やディノミスクスを投入していることも多く、後引きでは間に合わなくなりがちです。故に先攻1ターン目に握りしめるだけになるリスクを受容してでも詰みを解決できるカードがメインに必要という結論に至りました。

(ボーダーでマウントを取っていても雷源やジャッカロープを寝かせて耐えられる不具合があるので、そのジリ貧を解消するためにも重要な役割を持ちます)

ロングゲームの中盤ではトリックスターネームがキャンディナによって圧縮されるため、素引きしやすくなり即座に使えて強いシーンも多く、非常に良かったと思います。

 

・カオソル/ヒータ/トポロボマー

メイン操作大捕り物フル投入の形が定まってから採用しました。

カオソルはファンタパンクラ以外にも、超雷神を奪って耐性持ちの状態を作れます。

打点を4500まで引き上げることでサンドラ側の解答がリンク4に限定されるため、そこを潰せる罠があるときに擁立を目指します。

また耐性がなくとも、3素材からキングジャッカルやマスターケルベロスを上から殴りつつ盤面を削れるというのも重要なポイントです。ニンギルスと選択の枠だと思います。

ヒータはサンライトウルフを奪い適当なモンスターとリンク、墓地に落ちたウルフをもう一回奪ってトポロボマーに繋げ蓋をしながらライフを取りに行きます。転生のシェアが多いと考えピンポイントですが採用しました。

トポロボマーはスケゴ展開+1、マンジュシカ、リンカネ等で起爆スイッチを押せる他、単体でのライフカット性能にも優れるため上述のヒータ展開の終着点としても役割を持ちます。

マスカレーナを投入することでパンクラレイジへの耐性を得たりスケゴへのGによる被害を軽減したりとさらなるバリューが得られますが、枠が捻出できずこちらは断念となりました。

 

<Day2>

エンディミオン 後○×○

エンディミオン 後×○×

サンドラ 後○××

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◎ゲームプラン

基本的な構築部分は変わりませんが、ターンスキップ系のカードを減らしています。Day2のレギュレーションは、

・進出者のDay1時点での分布とレシピが発表されている

・40分スイス5回戦→時間無制限トナメ3回戦

というものでした。

一つでも上に行くことを目標とするのであれば、時間無制限ルールでDay1のようなターンスキップ系のカードはトナメにおいては本当にただの時間稼ぎにしかならないので、外すべきということがわかります。

 

Day2進出者の分布は以下のようになりました。

https://twitter.com/hatti_official/status/1180474963381215233?s=21

 

Day1終了時間が遅かったことやレシピ公開が朝方であることも踏まえ、テーマそのものを変えるプレイヤーはいないと仮定して構築を調整しました。結果として翌日の分布に変化はなかったため、この点は良かったと思います。

 

・メインのドロバ削減、ファンタヴェーラー投入

転生がトップシェア、閃刀姫が2位タイであることを受けてのものです。

ドロバは現環境において比較的広く撃てる誘発ではありますが、転生に対してはあまり強く機能しないことが多くあります。

分布の低い未界域やエンディミオンの後手はメインでは切り捨て、ファンタの有無が勝敗に響きやすい転生閃刀を重く見た形です。ファンタの後引きとして優秀かつ丸い誘発であるヴェーラーもセットで投入しました。

 

ここでちょっと上をスクロールしてご覧ください。ドロバを撃ちたい筆頭であるエンディミオンをなんと2回、次にサンドラを踏んでいます。破産しました。

 

一回戦のエンディミオンは奇跡的な噛み合いで耐えたものの、二回戦エンディミオンは蹂躙され三回戦サンドラはこちらのプレミと対戦相手の見事なプレイングで完敗しました。

相性不利の対面を3連続で踏みサイコロも全敗してしまい、ツキがなかったと言ってしまえばそれまでですが、デッキ選択からサイコロまで含めてひとつのゲームなので仕方ないことです。

 

こうして自分にとって最初で最後のはっちグランドは幕を閉じることとなりました。

全国各地から集まったレベルの高いプレイヤーとの連戦、関東勢との謎の連帯感、分布が判明している状態での緊急調整、遠方の知り合いとのご挨拶など、非常に新鮮で刺激的な2日間でした。終わってしまった喪失感もありますが、個人的には遊戯王というゲームの魅力を再確認できたようで非常に刺激を受けました。

 

今期はまだまだ長いので、何を使うか決めていませんがまたイチから頑張ります。

お付き合い頂きありがとうございました。