はっちグランド トリックスター調整録

望月です。

先日行われたはっちグランドfinalに出場しました。

1日目5-2でオポ耐えて上がり、2日目1-2で沈没し、全体23位で終わることとなりました。

2日目に進出できたことはとても嬉しかった一方、あと少しで決勝トナメにたどり着けそうだったので正直めちゃくちゃ悔しいです。

 

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さまざまな構造上の欠陥を抱えたトリックスターというテーマで、今回が最初で最後となるはっちグランドに出場することに対してかなり迷いはありました。ただ他に知見の深いテーマもなく調整時間も限られることから、手に馴染んだ山を持っていこうと決めた次第です。

サイコロは2日通して2-8と振るわなかったものの、構築時に先攻依存をしないプランを徹底したおかげでどうにか耐えてDay2まで進出することができました。

しばらくトリックスターは休眠の予定ですが、今後のため構築とゲームプランを整理しておこうと思います。

 

<Day1>

サンドラ 後○×○

オルター 後○○

未界域 後○×○

オルター 後○○

HERO 先×○×

閃刀姫 先××

転生 後×○○

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◎ゲームプラン

今大会の分布について、転生/サンドラ/オルター/閃刀/オルフェ/未界域(ハンデスorオーム)/ペンデュラム系 といった面々が多いものと仮定して構築を行いました。

前環境で蔓延っていたドラゴンリンクはとにかく展開が爆速なため試合時間が短くなる傾向が見られましたが、現環境でドラリンに入れ替わる形で登場した未界域系統のデッキは、その性質上試合時間が長引きます。

(はっちグランド公式から、ババ抜きはサイコロを振って行う方法が推奨されたことも影響しています🎲)

展開系以外のデッキはそもそも40分では収まらないロングゲームになることも多く、仮に1本目を落としたとしても、ターンスキップ性能の高いカードを大量に投入することで、トリックスター特有の短期ライフカット性能、特にマンジュシカやリリーベルによる強引なダメージからETEDの絡む逆ストへ繋げるプランが実用に耐えうるものと判断しました。

このプランは神罠を使いづらくさせるデメリットを有していますが、サンドラが環境にいるためメインに投入した大捕り物をノーコスト罠として再利用できること、通告のライフコストは環境テーマのモンスターが有する打点よりも大体低いためギリギリETでも投入できることからある程度は許容されます。

 

・ボーダー/ドロバ/ロンギヌス/アトラクター/次元障壁/威嚇する咆哮

特定の相手およびシチュエーションに対して、実質的なターンスキップを実現するカードです。

このうちボーダーとドロバについては、未界域とサンドラの増加を見越してメインからフル投入する形となりました。ドロバはどの相手に撃っても-1アドですが、返しでライフを取り切るか罠をベタ伏せすることでテンポアドを補填することが可能になります。

・精神操作

こちらも今回はメインから3積みです。

未界域ワンキル以外の対面においては、ゲーム中に少なからずやり取りの場面があります。現在のトリックスターには環境の中心にいる超雷神、サンライトウルフ、閃刀リンクをギミックで超える方法がほとんどなく、未然にボーダー神罠で防ぐだけというのはあまりにも先攻依存の考え方であると判断しました。

スケゴと大捕り物は後引きで能動的に相手のモンスターに触りに行ける伏せですが、環境に罠ビが増えたことによりそれ以外のテーマがメインからサイク系やディノミスクスを投入していることも多く、後引きでは間に合わなくなりがちです。故に先攻1ターン目に握りしめるだけになるリスクを受容してでも詰みを解決できるカードがメインに必要という結論に至りました。

(ボーダーでマウントを取っていても雷源やジャッカロープを寝かせて耐えられる不具合があるので、そのジリ貧を解消するためにも重要な役割を持ちます)

ロングゲームの中盤ではトリックスターネームがキャンディナによって圧縮されるため、素引きしやすくなり即座に使えて強いシーンも多く、非常に良かったと思います。

 

・カオソル/ヒータ/トポロボマー

メイン操作大捕り物フル投入の形が定まってから採用しました。

カオソルはファンタパンクラ以外にも、超雷神を奪って耐性持ちの状態を作れます。

打点を4500まで引き上げることでサンドラ側の解答がリンク4に限定されるため、そこを潰せる罠があるときに擁立を目指します。

また耐性がなくとも、3素材からキングジャッカルやマスターケルベロスを上から殴りつつ盤面を削れるというのも重要なポイントです。ニンギルスと選択の枠だと思います。

ヒータはサンライトウルフを奪い適当なモンスターとリンク、墓地に落ちたウルフをもう一回奪ってトポロボマーに繋げ蓋をしながらライフを取りに行きます。転生のシェアが多いと考えピンポイントですが採用しました。

トポロボマーはスケゴ展開+1、マンジュシカ、リンカネ等で起爆スイッチを押せる他、単体でのライフカット性能にも優れるため上述のヒータ展開の終着点としても役割を持ちます。

マスカレーナを投入することでパンクラレイジへの耐性を得たりスケゴへのGによる被害を軽減したりとさらなるバリューが得られますが、枠が捻出できずこちらは断念となりました。

 

<Day2>

エンディミオン 後○×○

エンディミオン 後×○×

サンドラ 後○××

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◎ゲームプラン

基本的な構築部分は変わりませんが、ターンスキップ系のカードを減らしています。Day2のレギュレーションは、

・進出者のDay1時点での分布とレシピが発表されている

・40分スイス5回戦→時間無制限トナメ3回戦

というものでした。

一つでも上に行くことを目標とするのであれば、時間無制限ルールでDay1のようなターンスキップ系のカードはトナメにおいては本当にただの時間稼ぎにしかならないので、外すべきということがわかります。

 

Day2進出者の分布は以下のようになりました。

https://twitter.com/hatti_official/status/1180474963381215233?s=21

 

Day1終了時間が遅かったことやレシピ公開が朝方であることも踏まえ、テーマそのものを変えるプレイヤーはいないと仮定して構築を調整しました。結果として翌日の分布に変化はなかったため、この点は良かったと思います。

 

・メインのドロバ削減、ファンタヴェーラー投入

転生がトップシェア、閃刀姫が2位タイであることを受けてのものです。

ドロバは現環境において比較的広く撃てる誘発ではありますが、転生に対してはあまり強く機能しないことが多くあります。

分布の低い未界域やエンディミオンの後手はメインでは切り捨て、ファンタの有無が勝敗に響きやすい転生閃刀を重く見た形です。ファンタの後引きとして優秀かつ丸い誘発であるヴェーラーもセットで投入しました。

 

ここでちょっと上をスクロールしてご覧ください。ドロバを撃ちたい筆頭であるエンディミオンをなんと2回、次にサンドラを踏んでいます。破産しました。

 

一回戦のエンディミオンは奇跡的な噛み合いで耐えたものの、二回戦エンディミオンは蹂躙され三回戦サンドラはこちらのプレミと対戦相手の見事なプレイングで完敗しました。

相性不利の対面を3連続で踏みサイコロも全敗してしまい、ツキがなかったと言ってしまえばそれまでですが、デッキ選択からサイコロまで含めてひとつのゲームなので仕方ないことです。

 

こうして自分にとって最初で最後のはっちグランドは幕を閉じることとなりました。

全国各地から集まったレベルの高いプレイヤーとの連戦、関東勢との謎の連帯感、分布が判明している状態での緊急調整、遠方の知り合いとのご挨拶など、非常に新鮮で刺激的な2日間でした。終わってしまった喪失感もありますが、個人的には遊戯王というゲームの魅力を再確認できたようで非常に刺激を受けました。

 

今期はまだまだ長いので、何を使うか決めていませんがまたイチから頑張ります。

お付き合い頂きありがとうございました。

令和遊戯CSレポ

8月末日に出た2人チーム戦のレポです。

振り返り用に思い出せる範囲で。

 

使用はトリックスター

いつものやつにライオウと罠を添えたプランです。

https://twitter.com/mczkyr/status/1167717653349191680?s=21

 

ボーダーと比較した時のライオウの強みは

・先出し後出し重ね出しいずれも機能する

・Pテーマに対して2つの効果がどちらもプレッシャーになる

・ボーダーだと殴られて終わりのパンクラや雷劫を1-1交換に持ち込める

等があります。もちろんボーダー固有の強みもあるので好みとプラン次第ですね。

 

1回戦 トリックスター 🎲×後

いきなりミラー。

① 後手でゴードン撃ったらリンカネドロバ直撃してエンドスケゴで即死。幸先悪すぎて草

② 後手選択。パワカで勝ち。

③ 先手渡される。パワカで勝ち。個人チーム勝ち。

 

2回戦 ドラゴンリンク 🎲○先

① 誘発と罠でマウント取って勝ち。ギリギリ踏み越えられそうなラインで危なかった。

② 後手渡されて誘発なく展開閲覧。

やや下振れ寄りの展開で、着地点が2ハンアビス大型みたいな感じ。ライオウとキャロベインを捨てる。

後手1ターン目

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CS直前の調整で、「ドラリンのアビスサベージ4ハンみたいな展開は上振れだから、アビスまでの展開であれば魔鍾洞で蓋ができる」というアイデアを知人から聞いており、これだ!と思って無調整のまま即採用。

あまりにもドンピシャで刺さったので

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完全に大空あかりになった。

 

一本目を取っていたので、洞窟に引きこもったままETまでひたすら粘る。

この過程でありえんほど罠が引けず、ツイツイとかで捲られの可能性を危惧して罠を増やすべくゴードン撃ったら誘発被らせたあげくリリーベル飛んで目眩がした。手札制限で3枚くらい被った誘発捨てた気がする。

ET超えてサドンデスに突入。お互いのライフは初期値、罠は10ターンくらい粘ったのに通告1枚だけでリリーベルは退勤済。攻めるか待つか迷ったが解答を引かれる方が渋いので攻めに転換。

相手の場はアドバンスセット1体のみ。ステージからマンジュ置いてエンド、ドロー400、リンカネ発動で5枚飛ばして1200でライフ1600差を確保しギリギリ通告を撃てるラインまで持ち込む。今思えばいくらなんでもギリギリすぎるのでもう1ターン待って良かったかも…

そこから溜めに溜めた誘発を投げまくる。デッキ枚数ギリギリでも勇気のG投げたら噛み合って早々にロンギヌス引き込む。これ撃ったら墓地のリンカネ死んで壁一回消えるけどどうする?いや撃つ!!!たぶん正解だったっぽい。

EXリソースが限界になってる相手が最後に登場させたサベージに通告当ててゲームエンド。めちゃくちゃ熱い試合だった…

横がすでに負けてて、この対面にスト勝ちしないとチーム負けという場面でどうにか耐え。洞に感謝。個人チーム勝ち。

 

3回戦 トリックスター 🎲○先

階段踏んでまたミラー。謎の分布を感じる。

① 大捕り物でボーダーパクって羽根。

② 大捕り物でボーダーパンクラパクって羽根。個人チーム勝ち。

 

4回戦 オルフェゴール 🎲○先

なぜか2本連続で階段を踏む。マッチングやらオポ計算やら色々ミスってたらしいのでここ負けてたらガチでやばいことになってたのでは…

①罠誘発で無難に勝ち。

②オルフェゴールのパワーに屈する。初動減ってもモンスターのスペックが高くてめちゃくちゃ強い。

横が勝ってたので分けて終わり。チーム勝ち。

 

トナメ1回戦 閃刀姫 🎲×後

①マルチ回って突破できず負け。しゃーなし。

②後手選択でファンタ操作フル投入。

相手初動下振れてセットエンドも、こちらも下振れ。リリーベルマンジュで涙のビートダウン開始。いくらなんでも動き弱すぎて草が生える。

そうこうしてるうちに姫エンジン回り始める。一生引けないキャンディナ。横がサンドラに瞬殺されてチーム負け確定する。

ここでサイドから投入した必殺やぶ蛇がツイツイに直撃!相手の場にはビットトークンと適用済みマルチロール。手札に誘発なし場に罠なし。これナチュエク出してもハヤテで破産するね?

クソ迷った挙句悲しみのマスカレーナ着地。場のモンスターとユニコーン出して無理やり相手の初動を消去するに留まる。動きしょっぱいけどまあこれしかないかな感。

その後も負け確ムーヴ続けるも消化試合で相手のミスが発生し、そこを拾って一応勝ち。

そのまま分けてチーム負けで終わり。

 

結果はベスト8止まりなのでアレですが、色々あって楽しかったので今期の総括ということでブログにしました。

今期は全然勝てなかったけど、その中で横にキャリーして頂いて個人負け越しで足立5人優勝したり、本当に組んでくれた方や調整に付き合ってくれた方に助けられてばかりでした。来期は勝ちてえよ…

ハイライトは2本目のドラリン戦で、サーチしたライトステージ(スーパー)をうっかり手から落とし、うっかり足で挟んでキャッチしようと試みてしまった結果、当然のように真ん中から半分に折れたことです。泣きながら現地でノーマル買った。2k損失。

 

来期はおそらく9月中旬の足立連戦からスタートです。EXPの激ヤバ新規来日に震える。未界域はともかく誘発は概ね陰キャデッキの味方っぽいので待ち遠しくあります。

10月には初めてのはっちグランドに行く予定です。ありがたいことに2回も権利を取れたので、しっかり勝ってしっかり飛びたい思いしかありません。

 

そりでわ

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今期のトリックスターやばくない?

どうも望月です。

 

2017年4月の登場初日から1年半以上、もはや実家デッキと言って過言ではないレベルで握り続けたトリックスターというテーマですが、皆さんご存知のとおり逝かれました…。

制限改訂以降、やっぱりキャンディナ規制きついですか?と聞かれることがちょいちょいあります。そりゃもうきついです。きついですが本当にきついのはそこじゃないのも事実です…。

 

トリックスター三種の神器が全て消えました、、、、

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キャンディナマンジュからのケルビダンディ、不利盤面をガン無視して焼き切るFWDループ、それらもすべて過去の遺物となってしまいました。

トリックスターを使っていた方ならご存知の通り、このデッキの勝ち筋はボーダーパンクラ神罠御前等を駆使した陰キャビートと、盤面を剥がしつつライフを一瞬で取り切れる激ヤバたんぽぽに強く依存していました。

 

キャンディナが減ったのは痛いものの、それは初動が1枚減って安定感が下がったという限定的なお話です。引けば一緒なんです。でもFWDゴブリンたんぽぽには代わりがいないんですよね…

 

まあとは言え長い間使っていた愛着のあるテーマ、CSでもたくさん勝たせて貰いました。なんとか今期もパワーを落とさずに使えないかと色々考えましたが、結論としては

"現状のプールでは"無理です。

 

なんやかんや言っても遊戯王運ゲーの要素もそれなりにあり、繰り返しCSに出れば、上振れを引き込めれば勝てる日もあるでしょう。

でもそれじゃダメなんですね。運が良ければ勝てるデッキではなく、「勝てるものと信じてCSに持ち込むけど、ミスしたり運が悪いと勝てないこともある」じゃないとダメなんです。

好きなテーマだからこそ、納得できる形じゃないと大きな大会に持ち込めません。好きなテーマで負け戦は挑みたくないですよね。だから負け戦にならないよう、CS勝率6〜7割程度だった従来の構築に匹敵するような代替パーツを考えたものの、現状では思いつかないため「今は無理」と結論付けたわけです。

とはいえ現環境でもトリックスターを使ってのCS入賞報告はあります。勝手な想像ですが、そのプレイヤーの方々は単純に遊戯王というゲームが上手いのだと思います。低めのデッキパワーをご自身のプレイングスキル(もしかしたら運も)で補っているのだと考えます。そのくらい今期のトリックスターは弱いです。まずこれを認めないと先に進めない感がある…

 

パワーを補うべく、環境が変わってまず真っ先に試したのはスケープゴーストというカード。3〜5枚目のスケゴとしての運用を期待しましたが、やはり機能性に難があり本採用は見送り。

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下北沢非公認大会の動画にぼくのゴーストがパンクラに裏のまましばかれているシーンがあった気がします。強謙で捲れて秒でバレましたね。

 

また一方で、前期の構築からたんぽぽ要素を切っただけの構築は前期の下位互換でしかありません。しかも御前試合が相対的に弱くなったこともあり更に弱体化してます。これもきついところですね。

今のところワンチャンありそうなのは

 

①先攻妨害ギミックとの混ぜ物

オヴィミセラボウテン九支みたいな小規模で完結しているギミックとの混ぜ物です。

トリックスターのギミック自体は最小10枚くらいで十分まとまるので、言い換えればあと30枚くらい好きなカードを入れていいということでもあります。

ライトステージ1枚から後ろを踏みつつ4200取れるパワーは健在なので、そこと噛み合う要素を取り入れられればあるいは…?

②ランク4エクシーズ

ホープダブルとかいう10000パンチのお化けや深淵バグースカといった蓋要員など、ランク4は未だに環境で機能するパワカが充実しています。

カテゴリ内でキャンディナを2体並べるのは困難なので、片割れは外注になるでしょう。新弾のグリッドスィーパーなんかは面白いかもしれません。

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後手の動きにはなりますが、ステージ+スィーパーで後ろ1枚ロック場1枚破壊ランク4まではいけます。

(ステージefキャンディナnsベルssベル素材ブルムss、スィーパーssキャンディナスィーパーでランク4ss、素材でスィーパー切って墓地からブルムと合わせて除外して1破壊)

こういった汎用4モンスターと各種妨害を多数積んでビートダウンしていく、グッドスタッフに近い概念の構築ですね。

③めっちゃ強い新規を待つ

キャロベインが登場したときは本当に嬉しかったですよね。オネストになれて軽い条件でssできてベルで回収もできるめちゃ強新規でした。

そんなキャロベインが登場したのが2017年12月。それより1年間、メインサイドEXいずれにおいても採用を検討されるレベルの新規は1枚もありませんでした…

 

中でも震えたのはこのカード。

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融合体の素材がカテゴリ内リンクモンスター+モンスターなのはまあ良いとして、①効果が「トリスタリンクモンスターの与える効果ダメージを倍にする」

初動1枚で4ハンしてた時代に初動3〜4枚でこのスペックは流石に擁護しがたいものがあり、消費するリソースでトリスタリンクを普通に2体並べる方がまだマシという次第。融合魔法にもサルベージ効果はあるもののターン内使用制限ついててどうしようもなさが凄い…せめてデッキ融合とかなら…

 

そんな嘆きはさておき、今週末には新弾も出ます。アニメでトリックスターを使っているキャラが最近全然デュエルしてなくて新規の出しようがないのでは??という疑念もありますが、まあなんやかんや強いのが出てワンチャン生まれるのではないでしょうか。そう信じる心が大切だと思います。

 

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これのトリックスター版、待ってます。

 

今期のトリックスター総括とCSレポ

望月です。今期はたぶんもうCSに出ないので、振り返りと直近のCSのレポを兼ねて書きます。

昨日はひつじCS(東京)に参加して、6-2の3位で来年(と一応今年)のはっちグランド権利を頂くことができました。来年大阪に行けるのが楽しみです。

 

今期は前期からそのまま引き継いだような環境にガンドラワンキルや魔術師が入り込んできたほか、剛鬼の基本展開がソードトラゲから6ハンに移行したことがトリックスター的には重要な変化でした。

今期最序盤は後手型を握っていましたが、まだこの頃は魔術師も今ほど数がおらず、剛鬼よりもGSリンクが多かったため、本来苦手とする閃刀姫に鬼強く展開系のEXリンクもさくっと捲れるプランとして環境に適応できていたように思います。

魔術師に一生勝てないしハンデスはされるしでこの辺で後手プランは厳しいなと判断し、次はGSリンクにトリックスターロータスを混ぜた先攻ワンキル/EXリンク型トリックスターを握っていました。あまり試合数を重ねられず結果は出ませんでしたが、我ながら面白いプランだったとは思っているので機会があればまた試したいですね。

 

そのような折、10月中旬のSASTで3枚積める強欲な壺が爆誕しました。当初はいうてケルビーニ飛んだら一生ライフ取れんし採用はないわな…くらいの感想でしたが、各地でちらほらボーダー金満御前メインのトリックスターが結果を残しており試さないわけにはいかなくない?と思って試したら超強かったです。そんな感じで参加したひつじCSのレポはこちら↓(覚えてる範囲で)

 

 

一回戦 魔術師 後〇×〇

サイコロ負けて死を覚悟するも気合でライフ取って勝ち。

つよつよ盤面組まれて普通に負け。

3本目、魔術師相手には選択権ある場合ほぼ必ず後手を選択。

理由①魔術は先でも後でも強いので、どうせ相手が強いのであれば1枚多く引けた方がワンチャンある。

理由②先の試合で御前や神罠を見せた場合、魔術師側は後手になる可能性が少しでもある限り、元々有利な対面であるトリックスターに対する細い負け筋になりうる罠をケアできるカードを積まざるを得なくなる。

つまりリブートやツイツイがその役割になるが、初動カツカツの魔術師がその手合いのカードを先攻で握るというのはそれだけで大幅な事故リスクになりうる。

魔術側が選択権ない状態でリブートツイツイを何枚入れるかは相手の理解度とプランによるところだが、完全先渡され読みの割り切ったサイチェンをしない限り魔術師の先手事故率はトリックスター側がタコ増しする誘発と相まって高いものになる→よってトリックスターが苦手な魔術師を倒せる有力なプランになる。

そんな感じでサイチェンしてプランが奏功して勝ち。

 

二回戦 オルターガイスト 後〇×〇

緩めの盤面でターン来たのでキャンディナからタコ殴りスタート。マンジュに貰ったGに追いマンジュで相手のドローをバーンに変換してジャスト8000とり。

2本目しっかりマウント取られて負け。

3本目、9割負け確の盤面まで持ち込まれるも2本目が長かったこともありETでギリギリ耐え。試合には完全に負けてたと思われます。

 

三回戦 閃刀姫 先〇×〇

不利なマッチアップではあるがトリックスターの対姫は基本的に罠対マルチのマウントの取り合い。マルチ通したら負け、相手の後続途切れさせたら勝ちというのが基本構造です。

今回思いつきで入れた虚無が機能した試合などはしっかり上から叩けて勝ち、一度回り始めた姫にはアド差的に絶対追いつけないのでそういう試合は負けです。

パンクラにパンクラぶつけてマウント取り返したりしたのは熱かった。

 

四回戦 閃刀姫 後××

今回のCSは剛鬼魔術師が増えて姫が減る読みでプラン組んだので、思いのほか分布があってきついな踏みたくないな…と思ってたら2本連続。上のツイートにもあるようにトナメでもう一回踏みます。

1本目はマルチになすすべなく負け。

2本目、先渡して相手エンゲージ2枚含むパワー手札を構築。一方こちらもリンカネを素引きしており、見えてないコレで全部流すほかないと思いうらら撃ちたくなるように立ち回るもしっかり我慢されスタンバイリンカネ開陳にうららで対戦ありがとうございました…

 

3-1でもオポ落ちが発生するらしく、落とした4本目が階段だったのでヤバいんちゃうか…と思いひたすら祈りを捧げたところ耐え。めちゃくちゃ安堵してトナメへ。

 

トナメ一回戦 魔術師 先〇〇

今日不利対面多すぎてつらい…となりながらも覚悟を決めてスタート。

先攻トリスタ+伏せ。相手の展開をグダらせつつ上にハリ出た所で御前オープン。

ハリファイバージャンプに警告して連パンで勝ち。

2本目、相手先選択。手札下振れてがら空きエンドだったのでキャンディナマンジュマンジュマンジュで勝ち。

 

トナメ二回戦 剛鬼 後×〇〇

横で見てて剛鬼だと判明してたのでサイコロ負けて絶望。

1本目、ベイブレード数学者とかいう鬼ムーヴで相手スタート。イルカの変質者に手札の魔法罠5枚検閲されて恥ずかしかったです。負け。

2本目、さすがに先選択。妨害が誘発リンカネ通告みたいなしょっぱい感じでおしめえだ…と思いながらもじわりじわりライフ削って長期戦の末なんとか勝ち。ここで時間切れEDへ。

3本目、"EDは基本的に後手を選ぶ"と"剛鬼は後手が弱い"の二つの判断基準がケンカしてサイチェンめちゃ迷うも、どのみち神はリスク高すぎて入れられないのでボーダーだけ入れてあとは後手寄せ。祈り通じて対面先選択。γとヴェーラーがいる!!!!!!!!!!

落とされたたんぽぽにγ当て、手札から湧いた俊足👟で組まれたインヴォーカーにヴェ当ててどうにか停止。当てどころめっちゃ迷いましたがハンドリソースを増やされかねない選択肢を断つ方向性で撃ちました。殴ってライフ差つけて勝ち。

 

準決勝 閃刀姫 先××

3回戦で当たった方との再戦。2本とも上手く立ち回れずプランの甘さを痛感しつつ負け。はっち権利が3位以上と聞いていたので負けたくないと気持ちを新たに3決へ。

 

3位決定戦 サブテラー 後〇×〇

以前にチーム組んでくれた方とここにきて対面。会場でどっかで当たるかもですね~と雑談してたりしましたがまさかここで…という感もありつつ凄く楽しかったです。

1本目、サイコロ落として先譲るも相手初動事故。ビートしてしっかり勝ち。

2本目、初動導師決戦の構えに屈する。マジで強い。

勝敗かかった3本目、やはりここでも後手選択。1枚多く引ける強み、パンクラのパワー、ステージの性能を考えればこれ以外の選択肢はありません。

試合は比較的有利に展開。相手の未確定ながら不審な裏守備に、前のターンから広げていたリンク3-1-1を念のため1ずつに分解してスリーバーストで殴ったところ2枚目の導師でドンピシャ。これで決定的な差がついて勝ち。

3本通じて強金と罠の撃ち合い、陰キャビートミラーの楽しい瞬間の一つです。

 

そんな感じで上述の通り6-2の3位でした。

しっかりプランを組み込んだ魔術師や剛鬼に勝てたものの、一方でケアに甘さがあった閃刀姫相手には1-2しているので、遊戯王は本当に70枚全体でのプランがモノを言うんだなと改めてわからされました。本当に勉強になりました。あとサンドラ踏んでサイコロ負けたらマジで無理だったので良くなかったなと。

 

来期はさすがに展開系どうにかしてほしいのでFWDゴブリンたんぽぽらの投獄を所望しますが、どれが飛んでもトリックスターの勝ち筋が一つ消えるので悩ましいです。その辺は改訂出たらまたじっくり考えたいですね。

 

余談ですが、CSの帰りに電車でわりといい感じの蟲惑魔新規の情報を見てテンションが天井にタッチしました。思い入れのあるテーマだしかわいくて顔が良くて萌え萌えなので最高。

今日は最近始めたヴァイスシュヴァルツのイベントでとにかく顔が良いパスパレデッキ使って魂の1-4してきました。顔が良いキャラクターデッキ以外握る意味ないので来期もそういうデッキで頑張ります。ありがとうございました。何かあればリプなり質問箱まで!

今期のトリックスター総括① カテゴリカードの基本的な動かし方について

しばらくぶりにブログを書きます。今期もいつも通り使い続けたトリックスターについてです。

 

 

トリックスター・キャンディナ

 星4/光属性/天使族/攻1800/守 400
(1):このカードが召喚に成功した時に発動できる。
デッキから「トリックスター」カード1枚を手札に加える。
(2):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、
相手が魔法・罠カードを発動する度に相手に200ダメージを与える。

 

3枚必須枠。トリックスターにおけるエアーマンでありガジェットのようなものです。初動として後続を確保すること、後述のマンジュシカとの連携でライフを一気に削ることが主な役割です。

②のバーンはおまけ程度ながら魔法罠を多用する相手にはそれなりの効用があります。うっかりしてると計算に加え忘れがちなので気を付けたいですね。

 

先攻初動として使用する場合、サーチ先はおおむねマンジュシカ/ライトステージ/リンカーネイションの三択となります。

基準は

・マンジュシカ→相手の単体除去を躱したい、ヴァレルソードで返しワンキルされることへのケアをしたい、ケルビダンディ(後述)の下準備をしたい

・ライトステージ→ステージの伏せを触る効果で圧をかけたい(=魔法罠が戦術の根幹にあるデッキの相手ターンにおけるステージ処理をケアしたい)、手持ちの札から勝ち筋が見えず次のターンに広く択を持ちたい

・リンカネ(原則として後続のリソースが確保できているときにサーチする)→妨害数が明らかに足りない、ピンポイントで特定の札を飛ばしたい、初動がキャンディナ+マンジュのときに妨害として構えつつ次ターンにケルビダンディを撃ちたい

 

こうした基準を意識しつつ自分の手持ちからゲームプランを立ててサーチ先を考えます。相手のデッキが見えていない場合、(今期においては)デッキ枚数からある程度のアタリを付けて有効札をサーチします。

40~41枚…環境トップの閃刀姫、またはオルターガイストの確率が高い。ステージが有効に機能するのでなるべく手札に1枚は持っておきたい。リンカネも通ればだいぶ強い。

42~43枚…予想がつけづらい。展開系の目も増えるのでステージよりはリンカネ、あるいは除去を逸らしつつ縦を横にできるマンジュが強い。

44枚以上…ほぼ間違いなく展開系。妨害が足りているならマンジュ、妨害はやや足りないが返しの勝ち筋は確保できそうという状況ならリンカネ。トリスタがダブついているときはケルビダンディからトポロ起爆装置を作る択もあり。

 

後手においてはライトステージを経由しつつマンジュシカをサーチして、バックを踏みつつ(1800+200)+(1600+200)+(相手ドローフェイズ200+200)=4200ダメージを供給したり、前ターン場に残したレベル3誘発や手札の素引きマンジュシカとケルビーニを組んだり、リリーベル持ってきて墓地回収したり、リンカネ持ってきて手札コストにしたりと、無限に仕事があります。

キャンディナだけでは絶対にゲームに勝てませんが、自由枠に採用している数々のパワカと組み合わせることでライフを削り取るのが後攻および2ターン目以降の役割ということになります。

 ちなみにキャンディナに限らず、トリックスターカードが有するバーン効果はほとんど全てがチェーンブロックを組まない永続効果です。わりと大事なことです。

 

トリックスター・マンジュシカ

星3/光属性/天使族/攻1600/守1200
(1):手札のこのカードを相手に見せ、「トリックスター・マンジュシカ」以外の
自分フィールドの「トリックスター」モンスター1体を対象として発動できる。
このカードを特殊召喚し、対象のモンスターを持ち主の手札に戻す。
この効果は相手ターンでも発動できる。
(2):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、
相手の手札にカードが加わる度に、加えたカードの数×200ダメージを相手に与える。

 基本3枚、混ぜ物する場合たまに2枚。トリックスターにおけるダメージソースです。フリチェ入れ替え能力で同名以外への対象を取る効果を避けたり、バトルフェイズ中に追撃を行うのが主な仕事です。

もう一つの役割として、このカードのSS能力を活かして場に星3を2体並べ、ケルビーニへアクセスし、ダンディライオンを落とすことで八の字リンク+レベル1トークン2体を供給するという重要な仕事があります。たんぽぽサンバに似た何かですね。

下のトークンをリンク1経由でゴブリンに変換し、増えた召喚権でサーチ効果にターン1をつけ忘れているキャンディナを出し、リリーベルを引っ張ってきてリンク増やしつつ殴るというのが常套手段です。手札コストがないときもトークンの変換さえ出来れば2+1+1でヴァレルソードやロードも作れます。

相手のライフが尽きかけているゲーム終盤においては、雑に盤面に並べて置くだけでも「手札に加わる」を条件とする緩いバーンが疑似的な制圧になります。サーチ札による捲られの筋を断てるため、トリックスターにおいては細かいダメージをコツコツ積み上げるゲームメイクが重要になりがちですね。

 

トリックスター・リリーベル

星2/光属性/天使族/攻 800/守2000
このカード名の(1)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードがドロー以外の方法で手札に加わった場合に発動できる。
このカードを手札から特殊召喚する。
(2):このカードは直接攻撃できる。
(3):このカードが相手に戦闘ダメージを与えた時、
自分の墓地の「トリックスター」モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを手札に加える。

 1枚採用が基本。素引きが基本的に弱く、必要なシーンにおいてキャンディナやステージからサーチ、そのまま場に出せる点に強みがあります。

自身の効果で直接攻撃、墓地のマンジュを拾って入れ替えてマンジュで殴る流れが基本的な運用方法です。

また、自場に矢印が一方向以上空いているFWD、墓地にマンジュ、相手場に1601以上の縦向きモンスターがいる状態で有限ループを組みライフを焼き切ることが可能です。

ライフ計算が煩雑なため詳しい動きは省略しますが、多少のライフ差なら余裕で捲れたりします。前期は18打点かつ場に残したままターンが来がちなエレクトラムがカモでしたが、今期はシズクくらいしかまともな的がないため、ガメシエルを補助に使う機会も多々ありました。

他にも自身のSS効果を「場にリンク1素材を供給する」ものとして活用することができます。素引きしたダンディライオンと合わせてリンク数を伸ばしたり、トロイメア汎用リンクで除去を行います。エクストラにブルムを採用している場合、召喚権を使わない下向きリンク1として動かすことができます。参考↓

 

もう一つ覚えておきたいのは、守備が2000あるためいざという時の壁として運用する動きです。最も多いシーンはサイドチェンジ後に立てられがちなインスペクト・ボーダーでしょう。

星4/光属性/機械族/攻2000/守2000
自分フィールドにモンスターが存在する場合、このカードは召喚・特殊召喚できない。
(1):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、
その間はお互いにそれぞれ1ターンに発動できるモンスターの効果の回数が、
フィールドのモンスターの種類(儀式・融合・S・X・P・リンク)の数までになる。

 トリックスター側がこれを封殺札として立てる動きもありますが、相手が先攻でボーダーを立ててきた場合、基本的にトリックスター単体での突破は無理です。パンクラスケゴ等のパワーの高い汎用があればいいものの、毎回引けているとも限りません。

そういう時にはステージからリリーベルをサーチ、伏せ置きして解決札を待つことになります。覚えておいて損はないでしょう。

 

トリックスター・キャロベイン

星5/光属性/天使族/攻2000/守1000
このカード名の(1)(2)の効果は1ターンに1度、いずれか1つしか使用できない。
(1):自分フィールドのモンスターが、
存在しない場合または「トリックスター」モンスターのみの場合に発動できる。
このカードを手札から特殊召喚する。
(2):自分の「トリックスター」モンスターが
相手モンスターと戦闘を行うダメージステップ開始時からダメージ計算前までに、
このカードを手札から墓地へ送って発動できる。
その自分のモンスターの攻撃力はターン終了時まで、その元々の攻撃力分アップする。

 0~1枚採用。カテゴリ指定オネスト+場への供給効果。非常に小回りの利くスペックです。

現環境においては高打点による制圧ではなく、閃刀姫やオルターガイストに代表される低打点ビート/コントロールでアドを稼ぎつつ、リンクで高い打点も出せるテーマや、超雷龍のような耐性持ちシステムモンスターが幅を利かせており、やや肩身の狭い状況です。

自分も今期はたまに採用を考えるも結果として見送りになるケースが頻繁にありました。決して弱いカードではないですが、トリックスターのサーチはそう乱発できるものでもなく、「キャロベインをサーチしておく余裕がない」といったニュアンスです。

固有の役割としては打点問題の解決のほか、ETEDの短いターン数で強引にライフを詰めて勝つための武器になります。また、カテゴリ内唯一のレベル5であるため、壊獣を多用する構築であれば、押し付けられたイヴリースを処理して捲りの足掛かりとする役割も期待できます。

総じて、環境次第で採用の是非が変わる一枚だと考えています。

 

トリックスター・ライトステージ

フィールド魔法
(1):このカードの発動時の効果処理として、
デッキから「トリックスター」モンスター1体を手札に加える事ができる。
(2):1ターンに1度、相手の魔法&罠ゾーンにセットされたカード1枚を対象として発動できる。
このカードがフィールドゾーンに存在する限り、
セットされたそのカードはエンドフェイズまで発動できず、
相手はエンドフェイズにそのカードを発動するか、墓地へ送らなければならない。
(3):自分フィールドの「トリックスター」モンスターが戦闘・効果で相手にダメージを与える度に、
相手に200ダメージを与える。

 3枚必須。トリックスターを組む意義というべき最強のハイスペックカードです。

カテゴリ汎用サーチ、即時発生する永続効果としてのバーン付加はともに戦術の根幹を支える重要な能力です。さらに②の効果は飛び抜けて優秀で、ステージが維持されている限り毎ターン伏せの発動or墓地送りを強要することができます。警告通告などの召喚無効系を開かせず墓地に流せるのは頼もしい限りですね。

このカードを維持して後ろを抑えつつカテゴリモンスターでタコ殴りするのが最もシンプルな勝ち筋です。トリックスターは誘発が元々当たりにくいため、余計なリスクを取りたくないときはキャンディナマンジュマンジュで3回殴ってドロー込み6400ダメージみたいな動きをしがちです。

重要な裁定として、このカードでやぶ蛇を踏んでエンド時に墓地に送らせた場合、こちらの効果で離れた扱いにならずやぶ蛇が発動できないことは知っておきたいですね。

 

トリックスター・リンカーネイション

通常罠(制限カード
(1):相手の手札を全て除外し、その枚数分だけ相手はデッキからドローする。
(2):墓地のこのカードを除外し、自分の墓地の「トリックスター」モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを特殊召喚する。

 制限カードのため1枚。よほど偏った構築でもない限り必須枠だと考えています。

①の効果は相手の手札を全て除外に飛ばし同数ドローさせる効果。この効果を活用したドロバハンデスサモンチェーンを絡めた実質先攻ワンキルが原因で規制されました。

マンジュバーンを絡めて急いでライフを取る必要があるETEDであれば要検討ですが、基本的にスタンバイのヤマ勘撃ちは避けるべきです。

このカードは、「相手が手札に保持しておきたいキーカードを任意のタイミングで飛ばせる」という条件を整えた段階で初めて1妨害として機能するので、適当に撃ったあげく相手の手札をいい感じにマリガンしてしまえばただの1アド損でしかありません。

 また夏から環境に浮上した「サンダー・ドラゴン」が、共通効果として除外されたときのメリット効果を保有しているので、尚更やみくも撃ちのリスクが高まっています。特に対サンドラ戦ではそうですが、雑に撃つのは避けましょう。

今期強く撃てるケースとしては対閃刀におけるエンゲージ回収時やそのサーチ先を狙い撃ちする場面、対オルターにおいては手札からのマルチフェイカー発動にチェーンしてフェイカーごと飛ばす場面などがありました。

②の効果も非常に重要です。表示形式も一切問わず、罠であるためフリチェで、かつ墓地に送られたターンから即座に撃てる点が非常に強く、単純なリンク数の確保からケルビダンディのためのマンジュ蘇生、バトルフェイズ中の追撃やヴァレルソードの効果発動のための縦向き確保、ライフがヤバいときの壁など、無限の可能性があり、もはや①の効果がしょっぱくても採用したくなるくらいには便利です。せめて準制限にならないかなと期待していますがたぶん無理でしょう。

 

トリックスターにおけるカテゴリカードの基本的な使い方は以上です。

次回は実際に自分が握っていた構築をもとに、誘発や汎用枠の採択について考えてみたいと思います。

閃刀トリックスターの強みとは?

トリックスターでCS出てきました!まずは戦績から。

 

結果は予選4-0、本選シードからの準々決勝落としてベスト8でした。

個人的には悔しい思いも多々ありますが、しかし一方でトリックスターにもまだまだワンチャンあるぞ!トーナメントシーンでも勝てるデッキだぞ!という可能性を見出せたのは嬉しいですね。

 

 

・基本的な先攻展開

基本はエンゲージorビットから動きます。ライトステージやキャンディナがあっても必ず閃刀要素から動きます。ここが何より重要です。

 

・ビット+キャンディナ

ビット→カガリ回収対象ビット→シズク→キャンディナNS(ステージ経由)マンジュ入れ替え→エンドにエンゲージサーチ

・エンゲージ+キャンディナ

パターン1:エンゲージ→ビット→カガリ回収エンゲージ→アンカー伏せ→シズクサーチバーナー キャンディナはそのまま残し

パターン2:エンゲージ→ビット→カガリ回収エンゲージ→シズク→キャンディナNS(ステージ経由)マンジュ入れ替え→エンドにエンゲージサーチ

 

先攻初動ビットカガリで墓地の閃刀魔法に触れるまでの流れにおいて、G、うさぎ、さくら、ヴェーラー(泡影)、Dクロ、わらし等、エンゲージ初動ならうららドロバも釣りだせます。

先攻1ターン目は返しのターンに狙うキルへの布石であるため全く強い動きをしないのですが、特にエンゲージが見えた場合に相手は妨害を撃たざるを得ず、結果として返しの攻め手が各段に広がるという訳ですね。

 

・初動の妨害への考え方

先程紹介した先攻の動きにおいて、エンゲージ+キャンディナのハンドから、場にシズクアンカーを残す流れとシズクマンジュを残す流れの2パターンがありました。

この2択を「残り3枚の手札に妨害札はいくつあるか?」というポイントで判断します。

これは本当に意見の分かれる部分だと思いますが、自分は「最低でも2妨害、できれば3妨害あればとりあえず8000一気に削られる可能性は低い」と考えています。

ゆえに、手札の3枚のうち何枚が誘発・神罠・激流葬などの妨害要素であるかによって、アンカーという1妨害を加えて盤面を厚くするか、シズクからエンゲージ2枚目を調達して返しのターンのキル力を高めるかの判断を下すというわけです。

 ツイツイ、ドロバ、リンカネ等「効くときは効くけどダメなときはダメ」という妨害要素は0.5妨害としておけば、判断が定量化されて迷わなくなると思います。

大事なことは、自分が先攻でいくつ妨害を置きたいかという点になります。自分はそのラインを「2.5」に設定していますが、個人の好みや直観、相手のデッキが割れているかといった盤外要素によってブレる部分だとも思います。

 

・どうやって勝つのか?

運よく先攻を取れた場合、上に書いたような展開で相手の妨害(特に手札誘発)を減らしつつ返しのターンでエンゲージやライトステージを起点にゴリっとライフを取りにいきます。

トリックスターでも頑張れば先攻でトロイメアロックやクリスティアやロータスループも出来ないこともないですが、とにかく展開上の誘発耐性が低すぎること、流行りのABCや剛鬼の下位互換でしかないことから、わざわざこのデッキでやることでもないな、と感じたわけです。ゆえに先攻展開であえて派手に回さないという選択肢を取っているわけです。

 

・ライフの取り方

トリックスターの強みは一瞬でライフを取れるムーヴが多数あることです。

CSや普段使いで多用している、覚えておくと便利な動きをざっくり紹介します。

 

○火壁ループ

有名なようで以外と知られてないアレです。

場にファイアウォールとリリーベル、手札か墓地にマンジュシカ、相手場に打点1601以上の攻撃表示モンスター(ライフが初期値かつライトステージが張ってあるなら2700くらいまで可)がいればループが成立します。

リリーダイレクトでマンジュを拾って火壁のリンク先に出し、マンジュで自爆特攻することで手札のリリーが再登場し以下略となります。

 

○ビット+キャンディナ+コスト

ビット→カガリ回収対象ビット→ハヤテで左下向ける→ビット→キャンディナNS(ステージ経由)マンジュ→キャンディナ戻しビットマンジュでハヤテの先にゴブリン、コスト切る→ゴブリン先にキャンディナNS(2回目)リリーベルサーチして自身の効果でSS→ハヤテゴブリンキャンディナでリリーに矢印が向かない位置に火壁LS

墓地にマンジュが落ちているので上述の火壁ループに入れます。

 

○マンジュ2体

キャンディナ+マンジュから入るのが基本です。

ケルビーニリンク召喚、コストでダンディ切る、トークン片方リンク1に変えてケルビーニの先にゴブリン(迷ったら中央に出そう)、キャンディナNS

ここから

パターン1:(ステージ経由)リリーサーチ自身の効果でSS、ケルビーニとゴブリンで火壁作って上述のループに入る

パターン2:(ステージ経由)マンジュもしくはリンカネサーチ、ケルビーニとキャンディナやマンジュでゴブリンの横に場に応じたトロイメアを作って手札交換しつつ盤面を崩していく

閃刀要素から展開をスタートした場合は、場にゴブリンを残したまま火壁を繋げて対象耐性を持ったループにしたり、ハヤテのリンク先にケルビーニを出してトークン展開してそのままトロイメアを横に広げたり、より柔軟な動きが可能になります。

逆にマンジュ2体並べて手札が尽きる場合は、ケルビーニとリンクリやスパイダーでスリーバースト、ヴァレルロードを立てて強引な突破を図ります。

 

・純/召喚閃刀姫に勝る点

2か月間純閃刀と召喚閃刀を握っていて、とにかく総合力の高いデッキである反面ライフを一気に取るパターンを純ならチャンバラ、召喚ならアレイスターに依存しすぎているのが問題だと常々感じていました。この要素が通らない場合、ずるずると長期戦を挑むほかなくなるのです(デッキ自体が強いのでそれでも普通に勝てたりもする)。

オルターの先攻で勅命魔封じ構えられてそのまま終戦というパターンも何度かやられてしまい、プレイングスキルの問題も大きいにせよ勝ち方も負け方もワンパターンになりがちなデッキであると感じていました。

 

トリックスターはメタが刺さりづらく、後続確保と打点確保に特化した現代のガジェットのようなテーマです。つまるところ、閃刀要素と合わせることでメタをすり抜けながら勝ちパターンを複数持てる点に大きな強みを感じたというわけです。

また、レシピ中にあるスケゴや御前仕合といった、使用できるデッキが限られているパワカを強く使えるのも魅力です。このあたりのカードやサイドの採択については長くなりすぎたので別の機会に回します。

 

閃刀姫という汎用テーマは、手を変え品を変え環境中堅上位に居座ってきたトリックスターの新たな相方という感じでとても魅力的なので、自分としてもまだまだ構築を突き詰めていきたいところです。

是非とも試してみて頂ければ幸いです。何かあればTwitter(@mczkYR)までお気軽にどうぞ。

 

drnとtknmtさんのこれからについて

百合の話をします。

 

2日ほど前、drnこと樋口楓氏が部員のやらかしによって本意ではないツイートをしてしまう、という事案がありました(ツイ消ししたものを貼るわけにはいかないので詳しくはお調べください)。

本当に部員のせいなのかとかそんなことはさておき、いちオタクとして色々と思うことがありましたのでここに書き留めておきます。

 

ひとまず概要を自分のツイートから引用します。

ツイ界隈の解釈は主にこの2択に分かれているように見受けられます。

文中のtknmtについては、なんとか夢界隈から百合界隈に持ち込まれた記法ですね。カップリング愛好家たちが本人からのエゴサを回避するため(あんまり効果はない)子音字を抜き出してdrn,tknmt,kemtといった風に伏字にする文化があります。

これまでdrnがtknmtさんに対してかましてきた数々のナチュラルレズムーヴと、二人が配信やバーチャルデートを経て培った絆を信じる層は、drnさん自身がこういう表記を使っている以上「そっち」の人間だと解釈し、これはdrnさんが「ガチ」であることの証左だと考えるわけですね。すげぇわかる。

一方で、アイドルと言えば百合営業、百合営業といえば不仲っしょ!ということで、件のツイートを陰口として解釈した向きもあります。これも理解できる。

 

僕はこれらの解釈について、実のところどっちでもいいのではないか?と思うのです。

今話題の2434ですが、バーチャル女の子同士がめちゃめちゃ仲良しですよね。本当に最高のもの。でも本心はどうなのだろうか?

誤爆ツイが好意的なものなら言わずもがな、たとえマイナスの感情を込めたものであったなら、それはそれでとっても美味しい話なんですよね。

言ってしまえば表も裏も相方のことを考えていて、わざわざ裏垢まで開設してディスるほどには生活とメンタルを握られている訳ですからそれはもうカップリングと言わざるを得なくないですか???

(なんのこっちゃわからんという方は、一迅社刊「私の百合はお仕事です!」を読めば当案件をマイナスのベクトルとして捉えることの良さがわかると思います、いがみ合いの中に女vs女の感情ムーヴが見られるオススメの一冊です)

 

結局のところ、良かれ悪かれdrnさんがtknmtさんにデカい感情を向けていることは紛れもなく真実なので、どっちにせよkemtでしかないんですよね。

僕はあのツイートを見てから一層このカップリングに心を掴まれています。本当にめちゃくちゃ好き。

当該ツイートの真意を計るなどという下世話な行為に走らず、新たな燃料ありがとうございますくらいの気持ちでいればいいと思うんですよね。解釈は人それぞれ、それがカップリングの良さだとも思います。

 

ただ気がかりなのは、誤爆(内容が内容なので)を気にして、drnさんが配信をやめてしまわないか、あるいは風評を気にしてmtちゃんとの絡みをなくしてしまわないか、という一点です。

あれやこれやと言う者もいるでしょうが、多くの百合厨はこんなの失敗だなんて思っていないはずです。なんなら「ごちそうさま」とお伝えしたいくらいです。

ですのでどうか、これからもスタンスを変えずに素敵な関係性を見せてほしいなと願うばかりです。

何事もなかったかのように二人でゲリラ配信してほしいし、何事もなかったかのように振舞っているのに言葉の端々に感情が漏れ出してる感じのムーヴが見たい!!!!!!!!頼む!!!!!!!!!!!

 

kemtしゅき。